1か月ほど前にFGOゲームのキャメロットをクリアした新人(ですよね?)マスター・浅黄です!
最推しはみんなのドクター、ロマニ・アーキマンです!
ついに始まりました、劇場版『Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』前編!
公開初日、急に予定があいたのでソロで観にいってまいりました。すっごいネタバレになってしまうんですが、感想をつらつらと書いていきたいと思います。
めちゃくちゃスピーディな展開
とにかく展開が早い早い!あれ、もうここ来ちゃったの?え、ダヴィンチちゃん、もう?みたいなスピードで流れていきます。
キャメロットはとにかくもとの話も移動が多いんですよね。前後編とはいえ尺が足りなかったのか…。なので事前知識のない人は、話についていけないかも。
とにかくかっこいいアーラシュ
映画はベディヴィエール目線…ということなんですが、それ以前に流れがゲームのシナリオとずいぶん変わっています。
アーラシュはゲームだと山の民の隠れ里で出会ったはず…ですが、映画ではかなり序盤から登場します。
もうとにかく、全編通してアーラシュは頼れる兄さん全開!大英雄です。
Twitterで午前中からトレンドに上がってた理由がわかる気がします。あの上腕二頭筋よ…。
ベディヴィエールの心の変化がしっかり描かれている
導入にアヴァロンの話が入ります。ゲームでは肉体も魂も摩耗しきった状態でアヴァロンに現れたとい語られていましたが、そのときのベディの状態が描かれています。壮絶…。
その後、藤丸くんたちと出会って、一緒に行動する流れはゲームとほぼ同じ。言葉は少ないんですけど、かたくなだったベディの心が少しずつほぐれていく感じが雰囲気でわかります。
特にそれが表れていると思ったのが、「手」と「食べ物」に関するシーン。冒頭でベディが、見知らぬ人に右手に触れられて振り払うシーンがあるんですけど、中盤では藤丸くんが右手に触れても平気でした。また、序盤アーラシュに食べ物を勧められて断るシーンがあったんですが、中盤、後半の食べ物を勧められたシーンでは口にしているんですね。
表情の変化はもちろんですが、そういうところにもベディの変化が表れているように感じます。
あと、ベディの悪夢のシーンがあるんですが、そこの作画は本当に神がかっていました。
ここからは鑑賞してモヤモヤした話
ベディやアーラシュがよく描かれていたり、藤丸くんの「ベディ」呼びがすごく自然でいいなぁと感じたり、いろいろ好きな部分もあった一方、結構モヤッとした部分も多く見られました。
特に脚本はところどころ違和感が。ゲームのいいセリフをただ拾って唐突に出しただけに感じたり、なんで原作(ゲーム)のここのシーンを捨ててこのシーンを入れた…?と思うところも多かったりしました。
特に私が違和感を感じたところを吐き出させてください。
ルシュドくんにあんな顔させないでほしかった
聖伐でマシュたちが助けた男の子、ルシュドくん。
映画ではお母さんの死をはっきりと見て、その後「お母さんは聖伐で…」と語るシーンがあります。そのときの顔が、なんとも言えないんです。
一方ゲーム中では、ルシュドくんは後半までお母さんの死を知らないふりをしていました。マシュたちはルシュドくんにお母さんのことを悟られまいと振舞っている…という描写がありました。最後にルシュドくんがお母さんのことを知っていたと語るシーンがあります。
これが、母親のことを時間をかけて受け入れていくルシュドくんの強さを物語っているような気がして好きだったんですが…。
お母さんのことを語るということは、あの場でルシュドくんは母親が粛正騎士に殺されたことを受け入れた、ということ。そんなに簡単に受け入れてしまえるものなのか…。子どもにあんな顔をさせないでほしかった…。
山の民の集落で過ごした時間をもっと大切に描写してほしかった
全体的に駆け足なのは否めないのですが…マシュ&ニトクリスの入浴シーンやエジプト領の状況を描くのにあんなに時間を使うなら、山の民の集落の話にもっと時間を割いてほしかったです。
山の民の暮らしに、ふつうの人間の強さを感じる部分があったはず。ベディ目線だったとしても、やっぱり藤丸くんやマシュが一般の民と親交を深めるところや暮らしぶりから感じるところがあったんじゃないかなぁ。
どうして聖伐の後エジプト領にした?
ゲーム内では、レイシフト→エジプト領→聖都の順で話が進んでいました。
が、映画ではいきなりダヴィンチちゃん作のバギーに乗って砂漠を疾走し、エジプトには寄らずに聖都を目指すシーンから藤丸くんたちの旅が始まります。そして聖伐が終わり、難民たちとともにエジプトに…という流れに。個人的にはこの流れが納得いかない!
聖都の追手から逃れなければいけないのはわかりますが、どうしてあそこでダヴィンチちゃんは「エジプトに行け」と言ったのか。
エジプト領には何があるか、映画のあの時点ではわからなかったはず。もしオジマンディアス王がいることをダヴィンチちゃんが察していたとしても、ファラオが味方になってくれる保証はない。この段階でエジプトに行けというのは、かなりの賭けだと思うんです。
そして、そんな賭けをダヴィンチちゃんがするというのは、なぁんかしっくりきません。
ニトクリスがかわいいけど「ファラオとしてがんばっている」感じが…
全部ゲームありきで考えてしまうのはどうかと思ったんですが、ニトクリスのキャラクターもいまいち納得できませんでした。
今回の映画では、ニトクリスはエジプトの兵とスフィンクスを連れて現れます。なんか話の途中でスフィンクスが寝ちゃったり、あっさりと難民たちを街に連れて行ったりして、かわいいです。
藤丸くんたちに味方してオジマンディアスに意見するし、あまつさえマシュと二人で湯浴み&マシュの髪のお手入れをしてあげる面倒見のよさまで見せています。
かわいいんですけど…あれ、ニトクリスさんもファラオですよね…?一緒にお風呂入るとか不敬、みたいにならないんですか…?
本編では自分も神の化身たるファラオなのだから、ファラオらしく振舞わなければいけないという思いと生来のやさしさで葛藤を抱えたキャラクターだったはず。なんかなぁ、なんかなぁ…。
あ、ちなみにオジマンディアスの首はズレれませんでした。期待してたんだけどな(笑)。
モーさんがアーラシュに叱られるシーンをみたかった
ゲームなら山の民の集落で戦って、モーさんがアーラシュに諭されるシーンがあったんですよね。あのシーン、すごく好きだったので削られたのが残念です…。
ところどころ作画が微妙…?
獅子王もベディもマシュもダヴィンチちゃんも美しかったのですが、ところどころ絵の粗さが目立つような気がしました。いまいちキャラの顔が安定しないし、引きの絵でみんなで山を登るところは背景だけ変えて人物素材は使いまわしのような…。
FGOならではの戦闘シーンも、音の大きさでごまかしているだけで動きに迫力がないような気がします。TVアニメのバビロニアで、イシュタルの戦闘シーンの躍動感がすごかったので、期待していたのですが…。
個人的には、脚本は舞台版のほうが好みです。静謐のハサンや三蔵ちゃん、ニトクリスはガッツリ削られたけど、3時間の尺できっちり「カルデアのマスターとマシュたちの旅」を表現してくれていました。
舞台はロマニの出番も多かったし!!!(今回の映画はロマニが空気すぎてロマニ欠乏)
後編は監督が代わるらしいので、戦闘シーン含めてもっと良くなることを期待しています。
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